私は現在スポーツの指導者として選手と向き合っています。もちろん勝敗がつくスポーツなので、常にそのときに何を伝えるのかをよく考えます。特に、負けたときに何を選手に伝えるのかは毎回慎重に考えます。そのときに毎回伝えるのが「本気で挑んだ負けは、罪でもないし、失敗でもない。決して卑屈になる必要はない。恥ずかしがる必要もない。本気で挑んだけれど、今回は相手が良かったのだと、胸を張り相手を称えよう」ということです。英語には「グッドルーザー」という言葉があるそうです。負けはしたけれど、素晴らしい対戦相手だったと賞賛されるそうです。教育者として子供たちに勝者になること、失敗しないこと、負けないことが大事と思い込ましてしまうことはとても恐ろしいことだと思っています。どんな分野にも「成功・勝利・合格」しか許されないのであれば、挑める人は誰もいなくなります。誰もがそれぞれの分野で「失敗・負け・不合格」を経験して生きていきます。だからこそ、大切なのは「本気で挑むこと」「本気で準備をし、本気で勝とうとすること」。結果として及ばなかった時は負けを認めること。そして、卑屈にならずに胸をはって堂々としていればいい。そしてまた本気で挑めばよいのではないかと思っています。受検でも思いが届かないこともあるかもしれません。しかし、勘違いしてはいけないのは、その人たちは全員がもれなく本気で挑んだ人たちだということです。ランクを下げれば合格したのかもしれないけれど、自分自身でそのレベルにチャレンジした人たちなのです。全員がもれなく全力で頑張った人たちなのです。だからこそ、恥ずかしいことなんかない。胸を張って次に進んでいってほしいと思います。
これからも、それぞれの人生では、「負け」がやってきます。でもその「負け」で人生が決まるわけじゃありません。「負けました」と潔く認めて、その後に何をするのかが大切。「シュン」となってしまうのか、それとも前を向いて次の勝負に向かって挑み始めるかで人生が決まるのだと思います。是非挑み続ける人になっていってほしいと思います。参考に!