数学でも計算が段々得意になってきた人は、スピードアップのために途中過程を省き、
簡略化させて問題を解いていきます。大変良いことなのですが、慣れないうちは、その
過程で計算ミスをしてしまいます。だからこそ、最初のうちはきちんと途中過程を書いたほうが
お勧めです。また、頭で考えて鉛筆を止めている時よりも、数学は鉛筆を動かしたほうが
早いことが多いです。だからこ、まずは丁寧に途中過程を書いて進めることが大切になります。
しかし、授業では段々難しい内容を取り扱うときに、途中過程を省略せざるを得ない場合が
出てきます。既習事項を丁寧に書いていると、新しい内容まで辿り着けず、効率が悪くなります。
だからこそ、途中式をとばして進めます。しかし、これがわからない人は、ここからついて行けなく
なってきます。だからこそ大切なのは「行間を読む」ことになります。黒板では飛ばされた内容でも
自分が不確定なところは、ノートに丁寧に書いていくことが大切になります。授業中に時間がなかった
ら、休み時間や家に帰ってから書き入れることが大切になります。これが高校・大学と進む中で
とても大切な作業となります。どんどん簡略化されていく式の間に何が隠されているのか、何が
省かれているのかを、自分なりに推測して、行間を埋めていくのです。この作業が内容を理解する
ためにとても大切になっていきます。
この「行間を読む」ことは何も数学だけのものではないと思います。例えば国語の文章題で
文章と文章の間に、筆者の思いや、情景、書けないような思いが隠されていたりします。そんな
時も、前後の文脈から推測することが大切になります。また、日常生活でも、コミュニケーション
の場面でも、言葉と言葉を繋ぐ、推測する、思いを馳せることはとても大切なのではないかと
思います。
では「行間を読む」ことを訓練するためにはどうするのか?私は普段からの「気づき」の
作業が大切になってくるのではないかと思っています。例えばゴミが落ちている、掲示物が
曲がっている、友達が普段とは違った表情をしているなどど、普段から自分のアンテナを
高く持って、色々なものに興味を持ち、関わっていく。そうすることで「気づく」力がつき、
「行間を読む」力につながっていくのではないかと思います。是非普段から心がけてみてください。