以前飛行機会社に勤めている友人に誘われて、飛行場に行ったことがあります。
普段なかなかそんな機会がなく、飛行場に着いて、その広さと、飛行機の大きさに
感動したことを未だに覚えています。次々に飛び立つ飛行機を見ていて、ふと違和感を
抱き、友人に聞いたことがあります。それは、同じ行き先にもかかわらず飛び立つ方角が
違うのです。例えば、北海道行きであるならば基本的に北に飛び立つはずです。しかし、
場内アナウンスと、飛び立つ方角がずれているシーンがいくつかあったのです。そのとき
友人が、こんなことを教えてくれました。「もちろん便の順番や、他の飛行機の運航状態も
あるのだが、それだけでなく逆風に向かって飛び立つのだと」「飛行機は良い逆風があるとき
ほど、揚力を受けて高く飛び立つ。だから逆風をとらえることが大切なのだと」
なるほどなぁ~と関心しながら、その話を聞いた覚えがあります。
この現象は私たちの日常生活でも大切ではないかと思います。物事を速く進めたいならば
追い風の方が、背中を押してくれてどんどん進みます。しかし、逆風だとしてもそれは私たちを
高く舞い上がらせるために吹いていると考えると、どちらの風も私たちの為になっていることが
わかります。人が困難に直面したときや、諦めそうなときほど逆風は吹き荒れます。しかし、それを
どのように捉えるかで、飛べるのか、飛び立つこともできないのか変わってくるはずです。これまでと
同じ通常の風の中では見ることのできない景色が、その逆風を捉えれば見える可能性だってあるはずで
す。だからこそ、普段生活していて自分に取って大変な事が起こっているときほど、「良い逆風が吹い
てきた」「待ってました」「面白くなってきた」などと思える人になっていけると、どんどん成長して
いけるのではないかと思います。