ものを伝える

毎日の話

私自身は数学の教員として心掛けていることがあります。1つ目は「難しい問題をいかに簡単に見せられるか」です。根本的な問題は変わらないのですが、最初にどのように出逢ったかで、問題に対する印象は大分変わってきます。だからこそ、その人にわかりやすい言葉で、イメージしやすい言葉を選び、シンプルに説明するように心掛けています。2つ目は「問題を自分で解いていると思わせる」ことです。何事もそうですが、「~しろ」と命令されると、やらされることになります。やらされる状況の時は受け身で、どうしてもモチベーションが上がりません。しかし、「自らやっている」状況の時は能動的で、取り組むモチベーションが高くなります。だからこそ、数学の問題を解説する時も、私はあくまでナビゲーション、サポートに回り、核心の部分は自分で気づくように心掛けています。最後に、教えるタイミングと量です。「相手がほしいタイミングで、欲しい量だけ提示する」ようにしています。これは何事もそうですが、相手が興味のない時に、興味のないものをもらっても嬉しくないはずです。相手が求めている時に、相手が欲しいと思っている量だけを提示する。それ以上を与えると嫌になっていまいます。だからこそ、そこを見極めて教えるようにしています。 これは、なにも勉強に関してだけではないと思います。人が成長していくということは、必ずどこかで誰かにものを教えたり、アドバイスをしたりすることがでてきます。もしかしたら、それは親になって自分の子どもに対してかも知れません。(私自身偉そうに書いていますが、なかなかできていません・・・)そんな時に、この教え方のポイントを少し思い出して欲しいと思っています。さらに、そのためには普段から人間関係を大切にして、より良い関係を築くことが大切になってくると思います。その上で先ほどのポイントを意識すると、教え上手になってくるのではないかと思っています。そして、そうやって提示することが上手な人の周りには、いつも人が集まってくるのではないかと思います。参考にしてみてください!