等価交換

毎日の話

中1の数学の授業で、方程式は「天秤」のイメージで解いていくと良いという話をしたのを覚えていますか?方程式は、そもそも「等号」を挟んだ左辺と右辺が等しいことを表しています。その等しい性質を利用して、式変形をしていくことで解を求めます。大切なのは、計算過程でも常に左辺と右辺が等しくなっていることでした。何を今更と思っている人がいるかもしれませんが、この「天秤」のイメージは、人生上で自分自身が成し遂げたい現象に関しても同じではないかと思います。例えば、夏休み明けの到達度テストで300点を取りたいと目標を立てたとしましょう。イメージは「天秤」の左の皿に300点をのせたようなものです。その目標を達成するためには右の皿に、それに見合う努力であったり、時間であったりを乗せないと釣り合いません。もっと言えば、釣り合った時に初めて目標点である300点が取れるのではないかと思います。当たり前のことではないかと思う人もいるかましれませんが、私たち人間はよくこの当たり前のことを忘れて、まるで宝くじが当たるようなイメージで、目標がラクして達成しないか、何もしなくてもラッキーなことが起こらないかと考えてしまいがちです。しかし、現実はこの「天秤」と同じような「等価交換」で物事は進んでいるのではないかと、私は考えています。むしろ、何もしていないのにラッキーな出来事が起こってしまうことは、その人にとっては決して幸せなことではないのではないかとさえ思います。なぜなら、1回それを経験してしまうと、人はまた2度目が起こってしまうのではないかと期待してしまうからです。しかし、もし偶然的にラッキーが起こったとしても、それが連続して継続的に起こることなどまずあり得ないと思います。だからこそ、常にこの「天秤」を頭の中にイメージして、自分が成し遂げたいもの・ことに対して、ひたむきに努力することを忘れないでいってほしいと思います。 筋肉を増強させるために筋トレをするのと同じ、心を強くするためにメンタルトレーニングをするのと同じ、勉強に関してもすぐに力がつくことはあり得ません。日頃の地道な努力が少しずつ形に現れて結果となっていきます。だからこそこの夏休みは、自分自身の中に自分の「天秤」をイメージして、片方の皿に常に自分の努力を積み上げる努力をしていってほしいと思います。ぜひ参考に!