古代ローマの哲学者セネカは「幸運は準備と機会が出会ったときに起こる」と言い残しています。発明王エジソンは「幸運はチャンスと準備が一致したときに実現する」と言いました。ニュートリノ天文学でノーベル賞を受賞した小柴教授は「幸運はみんなのところに同じように降り注いでいたのではないか。それを捕まえられるか捕まえられないかは、ちゃんと準備していたかいなかったかの差ではないか」と著書で語っています。偉人たちは、みな同じことを私たちに伝えてくれているのではないかと思います。これは、私が教育現場にいても同じことを経験します。例えば、同じ授業、同じ教育を受けていても、学習のチャンスをつかみ取って勉強を自分の力に変える生徒もいれば、勉強をただの重荷にしている生徒もいます。学校生活で係活動や、リーダーを任されたときに、自分の能力を開花させる生徒もいれば、そうでない生徒もいます。この2つの大きな違いは「準備」の差ではないかと考えています。成長する生徒の多くは、常日頃からひたむきな努力を続けていて、そのチャンスが来た時に、それに「気づき」つかみ取る。部活動でもそうです。チャンスはみな平等にやってきていて、そのチャンスの時に活躍する技術を持っている選手、日ごろからトレーニングを積んでいる選手が活躍する。流れ星の理論と同じではないでしょうか。流れ星が流れたときに、とっさに願い事が言える人は、常日頃からそれに意識していて、行動している人、「準備」している人が流れ星の一瞬に願える。しかし、普段そんなに意識していない人、「準備」していない人はとっさに言葉が出てこないのではないでしょうか。
普段からどんな物事も天秤と同じように私は考えています。自分がかなえたいものと同等の質量のものを逆側の皿に乗っけないと、願いはかなわない。その総量が釣り合ったときに幸運が舞い込んでくるのではないかと。だからこそ、報われるかわからない努力を積み重ね、日ごろから準備を大切にしていくことが運をつかむ第一歩になっていくのではないかと思います。是非参考に!