良い不便

毎日の話

最近の生活は、とても便利になってきています。例えば、スマホがあれば買い物は大抵すべてキャッシュレスでできますし、家に帰って、玄関のドアもスマホで空けられます。スマート家電を使えば、電気も風呂も何もかも自動で起動していきます。他にも、何か欲しいものがあれば、スマホでボタンを1回押せば次の日には商品が届きます。エンタメ産業に関しても、サブスクが主流になってきて、すぐに最新の動画コンテンツや、音楽、ゲームに触れることができます。昔は、映画館や、CD、ゲーム機がなければ、経験できなかったものばかりです。友達との連絡も、各種SNSや通話が低額で使用することができます。とても便利で今後も人間を助けるべく新しいサービスが開発されていくと思います。その技術の進化は喜ばしいことですが、みんなにはあえて「不便」も大切にしていってほしいと思います。なぜならば、例えば富士山に登るときに車で山頂まで行けたら、達成感や、感動はどのように変化するでしょう?最近流行のグランピングでのBBQで、全て肉が焼けていて、皿に盛られている状態で、BBQ始めたら盛り上がるでしょうか?いちご狩りに行って、もういちごが完璧に収穫されて、パックに入った状態だったら?今紹介した物事は、「不便」を楽しむためにあるものではないでしょうか?それを取り除いてしまうと、楽しみが半減、むしろ誰も参加したくなくなるものではないでしょうか?私自身は、「悪い不便」はどんどんなくなればいいけれど、「良い不便」はこれからも残していくべきではないかと思っています。学生時代でいえば、各種生徒会行事も、プロのイベントスタッフにお金を出して用意してもらえば、クオリティの高い装飾や出し物が見れるはずです。しかし、そこに自分が参加した、自分が作った、仲間と協力して作り上げたものは何もないはずです。自分たちでやるからうまくいかないし、ミスもでる。しかし、それを克服するためにコミュニケーションをとって協力して、試行錯誤して乗り越えようとするそれが行事の一番の楽しさではないかと思います。だからこそ、「良い不便」をみんなも率先して取り組んでいってほしいと思っています。もちろん面倒くさいかもしれません。やって何か意味あるの?って思うかもしれません。しかし、それは全力でやってみなければわかりません。そこで得られる感情や、達成感はその人にしかわからないものです。そんな経験を今後もこの学生生活でたくさん積み上げていってほしいと思います。

その経験が将来社会に出て仲間と協力して仕事していくことにつながっていくのではないでしょうか。便利が進み、1人でも楽しめることが増えてきた時代だと思います。しかし、逆にSNSなどで人とつながりたい人も増えてきた時代だと思います。誰か他人と協力して成し遂げる楽しさも今後大切にしていってほしいと思っています。参考に!